『何か…』があると、直ぐに空を見上げるのが、僕の癖…
マルチタスクの中で…
マルチタスク(元々の意味):
コンピューター等のハード(端末)が、同時に複数の処理、あるいは、複数の作業を並列して出来る機能の事を意味する。
現実は、そのハード(PC、スマホ、タブレット、等等)は、その人が使っている。つまり、その人も、
その能力として、『マルチタスク』を求められることになる。
マルチタスクの中で…
その日、その場所へ行ってきた。その場所へ行き、申込書を記入してくる。記入した申込書を、その場所の事務へ提出して
そして、1000円を渡す。その申込書の記入も込めた一連の作業は、別にたいした作業でもない。その場所は、都内に在り
、これだけのために都内に僕は出かける。
何か月かに1度ある、僕のタスクの1つだ。
いつものタスクが済んだ後で、僕は、どちらかの選択をする事になる。
1、真っ直ぐに家路につくか…
2、あるいは…
のどちらかの選択をする。
あるいは…の選択をしたときに、
どれぐらいの予算を…
というのは、また別の、次の選択になる。まあ…予算が無いのなら、無いで、在るのなら、在るで、ここ最近は、
2、あるいは…
の選択を取る事が多い。
「わざわざ、電車を乗り継いで都内にまで来たのだから…」
手段としての移動にすら、なんとか僕は元を取ろうとガツガツしている。
「でも…誰もがしている事か…」
否
『2、あるいは…』の選択をする事は、時間を取られる事になる。中には
「僕は、時間を優先させるよ!」
という人もいるのだろう。
少なくとも、誰もが、何らかの形で、時間に追われている事は間違いない。
マルチタスクの中で…
マルチタスクとは、冒頭にも書いたが、端末(PC、スマホ、タブレット、等々)の機能を表す言葉だ。
では、そのハード(端末)を所持している、その人はどうなのだろう?
僕も少なくとも、ハード(端末)を所持している。それらを駆使して、自身のマルチタスクを実行しているのだろうか?
まあ…僕の場合は、僕自身がたまにシャットダウンをする。しかも、確実に!
しかも、シャットダウンしたあかつきには、しばらく、電源も入らない。
(ちなみに、電源は、ある一定期間の時間の経過の後に、
本人の感知していない処で、いつの間にか入っていて元に戻っている事が多い。)
あなたは、今、この記事を読んでいる。だとしたら、これらは、僕の端末(PC)を返して、
僕自身がSNS上にアップした物を読んでいる…という事になる。しかし、実際には、
これらの記事のオリジナル(元本)は、全く、そういったシステムと乖離した処で僕が描いた物だ。
誰もが、マルチタスクを抱え、それらを実行している。
例えば…数学と限定したとしても
3種類の方法で、マルチタスクに当たらなければならない…
1、勉強(自身の知識、技術を磨くための)
2、教育(人に、その知識、技術を教えるという)
3、研究(この時代に足跡を残す。あるいは、時代を切り拓く)
ここまでは、その人、個人に関すること。個人の能力と、それらを高める努力とで、ある程度までは辿り着ける。しかし…
さらに…社会貢献にまで、仕上げるのなら
4、ソフト、あるいは、ハードの提供。
にまで、辿り着かないといけない。
同様に…柔道と限定したとしても、同じ事が起こる。実は、数学に、柔道に、限定された事ではない。
ただ、分野に依っては、様相は少し変わるのだろう。僕の場合の『柔道』だと…
(言葉の意味合いが少し僕の『数学』の場合と変わる)
1、勉強(相対の人間関係を学ぶ。)
2、修行(自身の知識、技術、それらを再現するために、心、技、体をさらに進化、あるいは、深化させる)
3、稽古(継承されて来た『道』を受け継ぐ。あるいは、切り拓く)
これらは、柔道の場合だと、個人の努力だけでは、どうにもならない領域が既にある。そして、これらを受けて、
4、ソフト、あるいは、ハードの提供。
へと、同じように展開する。
補足:
『4、ソフト、あるいは、ハードの提供。』
の意味:例えば…塾、中学校、高等学校、等の教育機関は(其処が『数学』を教えているのなら)、
『数学』という物を、社会に対して『ソフト』あるいは、『ハード』
としての提供をしている。と言ったように、例えば…○○柔道クラブといった、道場も、同じように『柔道』という物を
社会に対して『ソフト』、あるいは『ハード』としての提供をしている。と言う事が出来るだろう。但し…
極めて高い、その個人の能力が必要となる。また、その高い能力を保持している人達が創り出す『組織』がより
必要となる。
これらは、僕個人の限定した場所での話。『数学』と限定しても、『柔道』と限定しても、ほぼ同様の事が僕の中で
起きている。さらに、『描く』という事にしたって、同様の事が起きている。
今、僕が話をしている内容は、僕個人の、しかも、『柔道』や『数学』、そして『描く』と言った、極めて限定された内容だ。それですら、僕は、かなりの『マルチタスク』を迫られている。
現実に、存在している、その人達は、もっと複雑怪奇の中での『マルチタスク』を迫られているのだろう。
マルチタスクの中で…過去と現在…ダブル進行形
マルチタスクの中で…
その日
「僕は、『2、あるいは…』の選択をした。」
都内の上野の公園にまで出て、近くのコンビニでおにぎり3個と缶ビール2本を購入して、公園内の適当なベンチに座り、
陣取りをする。ビールを身体に流し込み、改めて、僕自身のシャットダウンをする。
空きっ腹だからか…一気に酔いが回る。そして、空を見上げる。
よく考えれば、この上野の公園内で、数年前、物凄い奇声を上げて闊歩していた事もあった。
数年前…柔道を再開するに至る2か月ぐらい前の頃だっただろうか…
公園内に物凄い奇声を上げている人間がいる。此処で言っている、奇声とは、本当に何を言っているのか解らない奇声だ。
でも、音声は発せられ、周囲には、その奇声は鳴り響いている。当然の事なのだが、行き交う人達は…
ある人は、物珍しそうに…
またある人は…
「また、いつものように…(変なのが現れた…)」
という感じで…だと思うのだが、こちらを見ていた。
解ってはいる。公園内で、物凄い奇声を上げ続ければ、不要な視線を集めるだけである。でも、僕は、
その僕自身から発せられる奇声を止める事はできなかった。
理性と僕の『魂』は完全に分離していた。何も、事が起きなかったのは、友人が僕の傍に居て、近寄って来る
見物人を、物凄い睨みを利かせて、僕から遠ざけていたからだ。
「…何も…変わっていないか…」
『今日』の空を見上げて、改めて思う。前よりも…僕自身の能力としてのスペックは良くなったのだろうか…
ある程度の『マルチタスク』をこなし、そして、理性の働きでストップも掛かり、
僕は、僕で、僕なりの『鎮魂』の方法を見つけるに至った。
…
「いや…前よりも…悪化したのか…」
…
以前にも増して、僕の理性と『魂』は分離している。
僕は、空を見上げる。
2本目の缶ビールを呑むことになり、公園内の別の場所に陣取りを為直して、改めてビールを身体に流し込み
空を見上げる。先程とは違う景色が其処にはあった。
…
「見る(観る)場所が変われば、景色も変わるか…」
其処へ、あいつが僕にツッコミを入れた。
「意識も変われば…景色も変わる…」
あいつと2人して笑ってしまった。
空を見上げる場所の数だけ、其処に存在する意識の数だけ、…無数の景色が展開される。
「『心が世界をつくっている…』か…巧い事を言ったような…」
僕の呟きに、あいつが親指を立てて
「(その通り!)」
のポーズを僕に見せた。
「確かに…生きているか…」
独り納得をして、2本目の残りの缶ビールを一気に身体へ流し込んだ。
『変わらない空を見上げつつ…』
僕は、また呟いた。
「行ける処まで、往くだけさ…」
takumaroは今日も往く!
(『マルチタスク』の中で、僕らは今日も往く!)